印刷の原稿にトンボが必要な理由と、トンボの種類を紹介

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印刷の原稿にトンボが必要な理由と、トンボの種類を紹介

クリアファイルやポスターなど印刷物の原稿を作成するとき、印刷会社から言われる注意点のひとつが「トンボを必ず入れてほしい」です。
トンボがなければ、大切なグッズがイメージとは異なる仕上がりになりかねません。

 

  • ・トンボの役割とは?
  • ・トンボがないとどんな影響がある?
  • ・トンボの種類や特徴とは

今回は上記3つのポイントに沿って、印刷物作成でトンボがなぜ重視されているのか紹介します。

トンボとは印刷時の目印のこと

印刷用語のトンボとは、原稿につけられる位置確認用の目印のことです。
十字に書かれた目印が昆虫のとんぼのように見えることから、「トンボ」と呼ばれるようになりました。
 
さまざまな印刷物の原稿には、アナログ・デジタル問わず基本的にトンボが書き込まれています。
illstratorなど、一部のデータ作成ソフトでは、トンボではなく「トリムマーク」と表記されている場合もあります。
トンボ

印刷物の制作にトンボが必要な理由

冊子やポスター、クリアファイルなどの印刷物にトンボが必要となる理由は、印刷や加工を正確に行うためです。
 
たとえば以下の印刷・加工は、トンボによる位置の指定がなければ、イメージどおりに仕上がりません。

  • ・多色刷り・二色刷り
  • ・印刷物を仕上がりサイズに断裁
  • ・冊子などの折り・綴じ加工

など
 
実は、一般的なフルカラー印刷も、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)4色のインキを重ねて印刷することで仕上げています。
トンボがなければ、各色の位置が大幅にずれて意図せぬデザインに印刷されてしまいます。
 
技術的な話をすれば、ポスターやチラシのようにデータが仕上がりサイズと同じ大きさで作成されていれば、トンボがなくても印刷できないことはありません。
ただし紙面の端までデザインを入れたい(余白を作りたくない)場合に、トンボなしの原稿を使用すると、印刷・断裁でわずかなズレが出たときに意図しない余白ができてしまうリスクがあります。
 
入稿された原稿にトンボがなければ、印刷会社のほうでトンボをつける必要があるため、作業時間が増すことになります。
トンボの入れ忘れが印刷物の納期が延びる原因にもなるので、原稿には必ずトンボを入れることが大切です。
 
かさまーとでは、お客様の仕上がりイメージを大切にするため、トンボ入りの完全原稿による入稿をお願いしております。
お客様ご自身でトンボを書き込まなくて良いよう、あらかじめ記載した当社指定テンプレートを用意しているので、データ作成時は必ずこちらをご利用ください。
 
テンプレートは各商品ページの他、テンプレート専用ページに一覧を掲載しております。

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トンボには複数の種類がある

トンボは、大きく分けると「日本式トンボ」と「西洋式トンボ」の2種類があります。
大きな違いは、原稿の四隅に書かれるトンボの形状です。
 
日本式トンボは2本のL字型の線を組み合わせており、断裁する位置(仕上がり線)にはトンボが直接触れないように書かれています。
万が一断裁時にずれが生じても、仕上がった印刷物の四隅にトンボが残らないような設計です。
 
西洋式は1本のL字型の線で書かれており、角の部分が印刷物の四隅と接しているのが特徴です。
断裁時にずれが生じると、西洋式では四隅にトンボの黒い線が残ってしまうリスクがあるため、国内では日本式トンボを使用しています。
 
海外と原稿のデータをやりとりする場合は、日本式トンボと西洋式トンボの違いに注意しましょう。

日本式トンボは4種類

日本式トンボは、位置や用途に応じて次の4種類が使用されています。
 

・コーナートンボ(内トンボ)
・コーナートンボ(外トンボ)
・センタートンボ
・折りトンボ
トンボ

ここからは、それぞれの特徴と役割を詳しく解説していきます。

コーナートンボ(内トンボ)

コーナートンボとは原稿の四隅にある目印で、角トンボとも呼ばれる2本のL字型の線です。
2本ある線のうち、内側にあるものは内トンボとも呼び、印刷物の仕上がり位置を示しています。
 
印刷物は、仕上がりサイズよりも大きめの用紙に余白つきで印刷され、この内トンボを目安にカットされるのが一般的です。
断裁サイズや仕上がりサイズの目安となることから、「断裁トンボ」「仕上がりトンボ」とも呼ばれています。

コーナートンボ(外トンボ)

コーナートンボの外側にあるほうの線は、外トンボとも呼び、塗り足し領域の目安を示すための線です。
塗り足しとは、端のほうにまでデザインが入った印刷物をイメージどおりに美しく仕上げるための対策です。
 
本来は内トンボの位置で裁断しますが、原稿作成時は、端まで入るデザインを外トンボの位置まで一回り大きめに描いたり塗ったりする必要があります。
印刷や断裁で使用する機械の特性上、わずかにずれが生じることもあるためです。
 
外トンボまでデザインをしっかり描いておくことで、万が一、内トンボよりも外側へずれた位置で断裁してしまっても、端のほうに不自然な余白ができずに済みます。
機械のずれは1〜2mmのため、内トンボと外トンボの間にある塗り足し領域の幅は3mm程度が一般的です。

センタートンボ

センタートンボは、仕上がりサイズの天地左右を指定するためのトンボです。
天地と左右のラインそれぞれのセンター位置に入れられた、十字の目印のことをさします。
 
もともとセンタートンボの形が昆虫のとんぼに似ていることが、角トンボ含めすべての目印を「トンボ」と呼ぶようになった理由です。
 
多色刷り時の見当合わせに使用する他、リーフレットやチラシのように両面印刷を行う場合は、センタートンボを目安に裏表の位置を合わせます。
冊子のページ番号を表す「ノンブル」も、センタートンボを参考に入れます。
 
このように原稿の中央を表す以外の用途もあることから、センタートンボは「見当トンボ」とも呼ばれています。

折りトンボ

印刷物によっては、印刷後に折り加工や筋入れ加工などが必要です。
加工時の折る位置または筋入れの位置を決めるのが、折りトンボの役割です。
 

筋入れとは二つ折りのポイントカードのように、お客様が手で折るときに折りやすいよう、あらかじめ折り筋を入れる加工をさします。
折り加工も筋入れ加工もトンボで目印を入れておくことで、効率良く、美しく加工できるようになります。
 
たとえば、かさまーとの「ポケットティッシュケース」も、1枚のシートに印刷してから商品の形状にカット・折り・溶着の加工を施しています。
お客様のイメージどおりの位置に絵柄がくるよう調節するためには、折りトンボが欠かせません。
 
かさまーとが用意している、ポケットティッシュケース用などの折り加工が必要な商品用テンプレートには、あらかじめ折りトンボ含めすべてのトンボを入れています。
初心者の方でもトンボ入れの手間なくご利用いただけますので、ご安心ください。
ポケットティッシュケース

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原稿作成はトンボ入りテンプレートがある、かさまーとにお任せください

トンボは、データ作成ソフトの機能を利用すれば自力で作成できます。
illstratorにはトンボを自動で入れてくれるトリムマーク機能があり、Photoshopも設定方法や手順を知っていれば作成は難しくありません。
 
しかし設定や手順を間違えると、サイズ変更したときにトンボだけが元のサイズのまま残ってしまうなど、ミスにつながりやすい方法でもあります。
 
かさまーとは、すべての商品に専用のテンプレートを作成して無料提供しているので、初めてデータ作成ソフトを使用する方もトンボ作成の手間なくご注文いただけます。
 
また、グッズのデザイン作成自体も、かさまーとの「デザイン作成代行サービス」ですべてお任せいただけます。
デザイン作成代行サービスは、お客様が仕上がりのイメージ・要望・使用したい文字・画像などのデータを用意するだけで、プロがオリジナルデザインを作成代行するサービスです。
 
弊社は明治創業から145年以上の間、印刷のプロとして、常に技術と知識を磨いてきました。
Japan color認証制度取得により色の再現度を高く評価されているため、色味を徹底的にこだわりたい方もぜひお任せください。
 
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